工藤紀子さんからのメッセージ
本には心と体の地図を広げる魔法の力があります。感情の機微を知り、描写にときめき、命を想像する時間は一生の宝物です。思い通りにいかない日も、本が親子を優しくつないでくれます。素敵な出会いを探しに、本屋へ出かけませんか。
工藤紀子さんお薦めの本
『できるかな?人体おもしろチャレンジ 新発見!
人間の脳・神経・反射のはなし』坂井建雄・ 監
えほんの杜 1650円
からだは難しいものではなく、触れて動かして感じるもの。遊びながら脳や神経のはたらきを知るうちに、「からだってすごい!」という実感が芽生えます。命の素晴らしさに気づく体験が、子どもの自己肯定感を育む力となります。
『いまの きもちは どんないろ?』えがしらみちこ
KADOKAWA 1320円
うれしい、かなしい、モヤモヤ。形のない感情を色にたとえると、不思議と話しやすくなる。「今日の気持ちは何色?」。その問いかけが、親子の心を近づける。自分の心と丁寧に向き合う習慣が、健やかな精神の土台を優しく支えてくれます。
『かこさとし からだの本3 むしばミュータンスのぼうけん』かこさとし
童心社 1650円
むしば菌の世界をのぞくと、歯みがきの意味がぐっと身近になります。単に怖がらせるのではなく、「知ることで自分を守れる」と教えてくれる物語。毎日の何げない習慣が、未来の健康を形づくる大切な一歩だと親子で再確認できる一冊。
『このあと どうしちゃおう』ヨシタケシンスケ
ブロンズ新社 1650円
「その先」を自由に想像することは、今を大切に生きること。死というテーマをユーモアで包み込み、命について自然に語り合うきっかけをくれます。答えのない問いを親子で味わう時間が、今日という日を愛(いと)おしくしてくれます。
=朝日新聞2026年9月10日掲載