「ある日、山おくで子犬が生まれました。秋田県で生まれた秋田犬。」
という出だしで始まる本書は、渋谷駅前で銅像となった今も人々に愛される忠犬ハチ公のお話。秋田から汽車に乗り博士の家にやってきたハチが、博士との絆を無邪気に深めていく様子が、優しい文章とシンプルな絵で描かれます。
博士亡き後、ハチの飼い主はたびたび変わります。それでも博士のことが忘れられないハチは、やがて以前のように渋谷駅前で博士の帰りを待つように。実話をもとに制作された本書は、博士の没後90年以上経ってなお語り継がれる、犬と人間との親愛の物語です。
「ハチと博士と汽車ポッポ」(森本アキラ/作詞、KAY/作曲)の楽譜と歌詞も掲載。
定価1200円+税 文芸社 03・5369・2299