「将棋は玉を詰ますことを目的にしていますが、玉は八カ所に動ける強い駒。むやみに追いかけても、なかなかつかまえることはできません」。玉を詰ますコツを初心者にも分かりやすく手ほどきする「詰手筋(つめてすじ)DVDブック」(株式会社ルーク)を出版した。
大阪府出身で、日本将棋連盟関西本部(大阪市)に所属する「関西棋士」の一人。関西将棋界には内藤國雄九段(79)、谷川浩司九段(56)ら詰将棋の問題を創作するのも、解くのも得意な棋士が多いが、浦野八段も「詰将棋の達人」の一人。第三者に無作為に将棋の駒を握ってもらい、それらの駒を使って詰将棋の問題を即座に創作する「握(にぎ)り詰(づ)め」を披露できる数少ない棋士だ。
初心者でも取り組みやすい、手数の短い詰将棋の問題集づくりに定評がある。今回の著書はいわば「詰将棋の教科書」。聞き手の山口恵梨子女流二段(27)と一緒に、やさしく解説する映像を収録したDVDも添えた。山口女流二段が「収録中、私自身も『なるほど!』と30回くらい言ったんじゃないか」と振り返るほどだ。(佐藤圭司)=朝日新聞2019年1月23日掲載
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