「あの小説をたべたい」は、好書好日編集部が小説に登場するごはんやおやつを料理し、食べることで、その物語のエッセンスを取り込み、小説の世界観を皆さんと共有する記録です。
もうすぐバレンタインデーということで、やっぱりチョコレートを堪能したいと、ロアルド・ダールの『チョコレート工場の秘密』を選びました。
「とろりめちゃうまめろめろファッジ」を食べる
主人公はチョコレートが大好きなチャーリー。チャーリーが住む町には世界一といわれるワンカのチョコレート工場がありますが、そこは働く人を誰も見たことがないという謎の工場。
ある日、黄金切符の入ったチョコレートを手にした子どもたち5人がワンカの工場に招待されることになり、大騒ぎとなります。
ところが、貧しいチャーリーがチョコレートを口にできるのは一年に一度の誕生日だけ。ちょうどチャーリーの誕生日がやってくるものの、さすがに1回のチャンスだけでは黄金切符は手に入りません。しかし、チャーリーはひょんなことから再び黄金切符を入手するチャンスを得て、ワンカの「とろりめちゃうまめろめろファッジ」を口にします。
ああ、こんなに甘い歯ごたえのある大きなかたまりを、口いっぱいほおばることのできる、このうれしさ! こってりした中身の詰まった食べものを口の中いっぱいにすることのできる、ただただ天にものぼるようなこの喜び!
今回は、食べれば多幸感でいっぱいの「とろりめちゃうまめろめろファッジ」を作ってみました。
最上級に「こってりした中身の詰まった食べもの」を目指すべく、マシュマロにナッツにドライフルーツにと、チョコレートと相性が良さそうなものをたっぷり入れると、罪悪感もたっぷりなチョコレートファッジのできあがり。ひと口食べると誰もが“めろめろ”になってしまうこと請け合いです。