「脱・薄利多売」を狙ってミシマ社は20日、新レーベル「ちいさいミシマ社」を創刊した。取次会社を通さずに直接書店に本を卸してきたが、新レーベルはリアル書店限定で、返品を受けない「買い切り」を採用して55%で卸す。つまり、書店の利益率は45%。一般的な書店の利益率より、2倍ほど高くなる。三島邦弘代表は、大量に印刷して大量に返品する出版業界の仕組みが、人口減少、低成長時代にそぐわないとみる。書店は数を売るためにベストセラーの扱いが多くなり、少部数の本を置きにくいのが現状。「少数の人に濃い一冊を届ける仕組みを作っていきたい」
第1弾は、病理学者仲野徹さんが柴崎友香さんら12人と対談した『仲野教授の そろそろ大阪の話をしよう』と、京都の老舗喫茶店のマスター・オクノ修さんと画家nakabanさんによる絵本『ランベルマイユコーヒー店』。年6~8点の発行を目指す。(宮田裕介)=朝日新聞2019年7月20日掲載
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