1. HOME
  2. イベント
  3. 村上春樹さん、ライブイベントに出演 「イパネマ娘」伴奏付きで朗読

村上春樹さん、ライブイベントに出演 「イパネマ娘」伴奏付きで朗読

「村上JAM」の出演者たち。前列左から小野リサさん、大西順子さん、村上春樹さん、山下洋輔さん=東京都内

 作家の村上春樹さんが14日、都内で開かれたライブイベントに出演した。自身がDJを務めるラジオの特別番組「村上RADIO」の関連企画で、音楽と言葉で村上作品の世界を表現する「村上JAM」の第2弾。今回は「いけないボサノヴァ」をテーマに歌手の小野リサさんらと共演し、自作の朗読を披露した。

 村上さんが総合プロデュース、親交の深いジャズピアニストの大西順子さんが音楽監督を務めた。新型コロナウイルスの感染拡大でホールの客席は定員の半数に。村上さんは開演時に「緊張する時代ですけど、少しでもリラックスして楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。

 小野さんは、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲の「おいしい水」などを披露。ジャズピアニストの山下洋輔さんやギタリストの村治佳織さんも演奏し、アンコールでは全員で「イパネマの娘」を響かせた。

 村上さんが村治さんのギターに乗せて、自作の短編「1963年と1982年のイパネマ娘」を朗読する一幕も。村上さんは「伴奏付きの朗読をやるのは初めて」と話し、短編について「僕が40年ぐらい前に書いた作品に手を入れて、もう少し短くして読みます。ジョビンへのオマージュみたいな話になっています」と静かに語り始めた。

 21日午後11時59分までアーカイブが視聴できるオンライン配信チケットが4千円(税別)などで発売中。(山崎聡)=朝日新聞2021年2月17日掲載