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「ヤバいけどおいしい!?せいぶつ図鑑」 アルパカは毛も肉も高級品

『ヤバいけどおいしい!? せいぶつ図鑑』(世界文化社 刊)

 「所変われば品変わる」ということわざをしみじみ痛感する図鑑、それが「ヤバいけどおいしい⁉︎せいぶつ図鑑」です。

 本書は、NHKラジオ「子ども科学電話相談」の回答者としてもおなじみの成島悦雄さん監修のもと、世界各地で食べられている意外な生き物84種をまとめた図鑑。それぞれの生き物の生態はもちろん、食材としてどんな特徴があるのか、どんな料理となって食されているのかを解説しています。

 日本ではマスコット的に可愛がられるような生き物も、国が変われば食用になることもしばしば。例えば、つぶらな瞳にふわふわの毛が可愛らしいアルパカは、ペルー周辺ではお祝いや特別な時に食べる高級食材だといいます。ステーキや串焼きなどのほか、カルパッチョのように生肉に近い状態で食べられることもあるんだとか。

『ヤバいけどおいしい!? せいぶつ図鑑』(世界文化社 刊)

 個人的に食べてみたいのは、ウーパールーパーの唐揚げとカピバラのBBQ。かつて日本でブームとなったウーパールーパーはもともとメキシコでは不老長寿の食材であったといい、唐揚げにすると白身魚のような味わいなんだそう。カピバラの肉は南米ではポピュラーで、ほとんど臭みもなく豚肉に近いといいます。

 想像以上に多様な世界の食文化には驚かされるばかり。とはいえ、日本でウマやクジラを食べるのも、他の国や地域の人からしてみれば驚きの食文化に違いありません。生き物たちを通して、世界の食文化の奥深さを堪能してみてはいかがでしょうか。