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「市井の隠者」の随筆文学

岩本素白 人と作品 著者:来嶋 靖生 出版社:河出書房新社 ジャンル:小説・文学

価格:1944円
ISBN: 9784309920153
発売⽇: 2014/03/07
サイズ: 19cm/206p

没後半世紀が経ち、新たに脚光を浴びる岩本素白の随筆をめぐる評伝。素白自身が書いたものをもとに、諸家の回想や関連資料を加えて素白の生涯に迫るとともに、素白と親しく関わった人…

評者:朝日新聞読書面 / 朝⽇新聞掲載:2014年03月23日

■岩本素白 人と作品 [著]来嶋靖生

 岩本素白(1883〜1961)の文章を、親友だった野尻抱影は「時代物の結城紬(つむぎ)のような、渋い、きめの細かい随筆」と書き、その人となりを森銑三は「市井の隠者」と評した。東京・品川に生まれ、学識深く、麻布中学や早稲田大学で長く教えた。早稲田の国文科では素白のために「随筆文学」の講座を設けたそうだ。江戸の名残がまだ濃い明治を追憶した名編『東海道品川宿』はもともと文芸誌「槻(つき)の木」に連載され、その第1回の原稿は著者が素白から直接受け取ったという。窪田空穂はじめ友人、同時代人、教え子ら多くの人が書き残した素白像をたんねんに集め、生涯をたどる。両親ともに幕府方の武家だったというのに納得。
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 河出書房新社・1890円