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藤巻亮太主催フェス「Mt.FUJIMAKI」現地レポート 豪華ゲストと競演した一日

文:大島佑介、写真はすべて©︎樋口 涼

「Mt.FUJIMAKI」には、野外フェスの楽しさが詰まっていた

 山中湖畔の山中湖交流プラザ きららで開催された野外フェス「Mt.FUJIMAKI」。山梨出身の藤巻亮太にとって初めての主催フェスに、多くの音楽ファンが駆けつけた。ゲストアーティストは、ASIAN KUNG-FU GENERATION、浜崎貴司(FLYING KIDS)、宮沢和史、山内総一郎(フジファブリック)、和田唱(TRICERATOPS)、そしてスペシャルサポーターのアルピニスト野口健。藤巻の思いに共感し、この日を迎えたメンバーがステージに立つ。

(撮影:大島佑介)

 当日は天候に恵まれ、富士山中腹に雲がかかるものの気持ちの良い青空が広がる。ステージ背後には富士山がそびえる極上のロケーション。12時の開場とともに続々と観客が集まり始め、ステージ前の芝生に寝転がったり、フードエリアに並ぶほうとうや鳥もつ煮、ワイン、アイスクリームなどのご当地グルメを楽しんだり、のんびりと自由な空気が会場を包み込む。

「粉雪」をアコギ1本で歌う藤巻亮太

TRICERATOPSの和田唱

FLYING KIDSの浜崎貴司

フジファブリックの山内総一郎

 13時、フェススタート。オープニングでは山中湖中学校吹奏楽部のジャズバンドが、ブルーの揃いのTシャツを着て登場。彼らの笑顔で演奏する表情が、フェスに彩りを添えていく。そして、藤巻の一曲目。アコースティックギター1本で弾き語る、名曲「粉雪」だ。「風、空気、空、富士山を感じるこの場所で生まれた」というこの曲に、会場の一体感が高まっていくのを感じる。そこから和田唱、浜崎貴司、山内総一郎と続く。和田がキーボードの弾き語りで初披露の新曲「Home」や「1975」を歌えば、浜崎がデビューシングル「幸せであるように」やレミオロメンの「南風」をカバーしたり、山内が映画『ここは退屈迎えに来て』の主題歌でも話題になった「Water Lily Flower」や今年発表された「手紙」を披露したり。湖から吹く心地の良い風に乗って、ここでしか聞けない音が流れてくる。それぞれのアーティストと藤巻のステージでのセッションも見られる。ここでしか見ることのできない貴重なひとときだ。

藤巻亮太とアルピニスト野口健のトークタイム

 15時、ここでトークタイム。スペシャルサポーターのアルピニスト野口健の登場だ。実はこのふたり、年齢差はあるものの大親友で、藤巻が山に魅せられたのも野口がきっかけ。ふたりでヒマラヤ、アフリカ、南極など旅を共にしてきた。トークでは、富士山清掃活動の話から野口がネパールに学校を作ったときに藤巻が学生のためにこっそり大量のピアニカを送った秘話まで、ふたりのプライベートが次々と話されていく。何よりリラックスしながら話すふたりの姿が、彼らのリビングにいるようで心地よい。

ラストには、豪華スペシャルセッション!

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文

宮沢和史

 15時半、後半のスタートだ。ASIAN KUNG-FU GENERATION、宮沢和史の出番。アジカンは「ソラニン」や新曲「ボーイズ&ガールズ」などを披露し、そのエモーショナルな音で観客を引き込んでいく。ヴォーカルの後藤は「レミオロメンが復活したら這ってでも駆けつける。前座やります」と熱い言葉を藤巻に投げかける。各アーティストが発する言葉の端々から藤巻に対する友情と信頼が見えてきて、フェスの雰囲気をより温かいものにしていく。そして藤巻が「オファーの電話をするのにものすごく緊張した」という宮沢和史の登場。その思いに宮沢はステージで応えるかのように「世界でいちばん美しい島」「中央線」など熱のこもった歌声で聞かせる。名曲「島唄」では、地元山梨で結成されたエイサー演舞隊の踊りと太鼓が、宮沢の声とともに会場をぬけてどこまでも響く。宮沢を背後から照らす夕日がそれは後光のように輝き、この偶発的で幻想的な光景に誰もがステージに釘付けになり、心奪われた瞬間だ。

藤巻亮太with BAND

藤巻とゲストアーティストが「3月9日」を歌う

 16時半、トリをつとめたのは藤巻亮太with BAND。「日日是好日」から「もっと遠くへ」「ゆらせ」などを、夕暮れの会場でライトに照らされ歌う。そして、このフェスのテーマソングでもある新曲「Summer Swing」。心に響くメロディラインと心を晴らす歌声が染み入る、新たな名曲だ。

 そして終演直前。スペシャルセッションが実現する。藤巻とゲストアーティストが歌い継いでいく「3月9日」。幸せそうな笑顔でステージを見つめる人、体をゆったりと揺らしながら聞く人、涙を浮かべながら聞き入る人。みなそれぞれの想いを胸に抱いて、今日一日の余韻に浸りながらのフィナーレを迎えた。

 「山梨に恩返しがしたい」「山梨の魅力を少しでも届けたい」とMCで話してきた藤巻。その想いは、この最高のロケーションと最高の音楽によって、十分に伝わったに違いない。「場所も音楽も最高だね!」「良い一日だった」「来年どんなステージになるのかな」「また来たい!」という声が響く夕闇の帰り道。「Mt.FUJIMAKI」は今年はじまったばかり。来年、再来年……、どんなステージが待っているのか、期待はふくらんでいく。

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