近現代という怪物に、何をもって立ち向かうか。風間サチコ(1972年生まれ)が選ぶのは、前近代的で、土俗的、呪術的でもある木版画だ。
第2次世界大戦から近代五輪、監視社会やいじめ問題までを扱うが、ただ告発するだけではない。過去と現在の事物を、思わぬ形でクラッシュさせ、その衝撃とねじれた笑いを黒と白で表現する。
新幹線と戦時中の満鉄特急の化身をぶつけた「汽笛一声(満鉄人現る)」(2007年)=写真=をはじめ、忘れ難い強度がある。(大西若人)=朝日新聞2018年12月1日掲載
近現代という怪物に、何をもって立ち向かうか。風間サチコ(1972年生まれ)が選ぶのは、前近代的で、土俗的、呪術的でもある木版画だ。
第2次世界大戦から近代五輪、監視社会やいじめ問題までを扱うが、ただ告発するだけではない。過去と現在の事物を、思わぬ形でクラッシュさせ、その衝撃とねじれた笑いを黒と白で表現する。
新幹線と戦時中の満鉄特急の化身をぶつけた「汽笛一声(満鉄人現る)」(2007年)=写真=をはじめ、忘れ難い強度がある。(大西若人)=朝日新聞2018年12月1日掲載