消費税の増税や、うなぎのぼりの社会保障費、将来にツケを回す国債の増加……。
今の時代、漠然とした不安を抱えて生きている人は少なくないでしょう。著者は昭和18年生まれの畳職人。不平等な賃金格差や生活を圧迫する固定資産税、世界でもトップクラスの債務残高といった日本の現状を憂い、この本を書きました。マッカーサーによる戦後の占領政策の功罪をひもとき、封建時代といわれた江戸の税制を再考、現在の大赤字の国家予算にメスを入れます。
地道な考証に根差した、国や制度に対する批判は一般市民の目線に立ったもの。本書の核心は、増税に頼らず日本を再建させる大胆なアイデアです。シンプルで現実的な提案に希望が見えます。
定価1200円+税 文芸社 03・5369・2299