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雑草にだって個性はある!「美しき小さな雑草の花図鑑」

「美しき小さな雑草の花図鑑」(山と溪谷社)より

 3月に入り、昼間は暖かい日が多くなってきました。そろそろ春の訪れを感じる今日この頃。道端の草花に目を向けてみませんか?

 今回取り上げる「美しき小さな雑草の花図鑑」は、道や公園などの片隅に咲く雑草の花にスポットを当てた一冊。「黄色い花」や「白い花」というように花の色別に分類し、小さな雑草の花々を拡大写真とともに紹介しています。ふだんは見過ごしていることが多い雑草ですが、雑草の花がこんなにも可憐で個性的だということに気づかされます。

 個人的に雑草の中でもわりと印象深いのがヘビイチゴ。黄色い花を咲かせた後、真っ赤な実ができるので、雑草の中でも目立つ方ではないでしょうか。花の真ん中にあるのが実の原型とのこと。中心部はドーム状になっており、その上にめしべが無数に載っています。ヘビイチゴの実の表面にあるツブツブは、このめしべなんだそうです。赤い実は、名前からしててっきり有毒かと思いきや、食べても問題はないそう。とはいえ、美味しそうな見た目とは裏腹に中身はスポンジのようにスカスカでほとんど味がしないんだとか。

「美しき小さな雑草の花図鑑」(山と溪谷社)より

 花の基本的なつくりや面白い形をした種、草花遊びなど、野に咲く花をもっと楽しむためのコラムもあわせて掲載。美しい写真だけでなく、読み物としても好奇心をそそられます。

 本書を手にしたら、雑草を見つけるたびに足を止めてじっくり観察してみたくなるはず。ルーペやスマホアプリの拡大鏡を使って、雑草の花の繊細で美しい世界をぜひ堪能してみてください。