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詩人・清水哲男さんを偲ぶ会、ラジオ関係者ら集う 「言葉と闘い、言葉を武器に生きた人」

開会のあいさつをする鳥越俊太郎さん=東京都武蔵野市

 昨年3月に84歳で亡くなった詩人・清水哲男さんを「偲(しの)ぶ会」が15日、東京都内で開かれた。詩人や俳人、清水さんがパーソナリティーをしていたラジオ番組の関係者ら約80人が集まった。

 開会のあいさつは、京都大学の同級生だったジャーナリスト・鳥越俊太郎さんが務めた。学生運動が盛んな時期をともに過ごしたことを振り返りながら「清水君はいつも笑顔で、でもどこか恥じらいを含んでいた。言葉と闘い、言葉を武器に生きてきた人だった」と語った。

 清水さんはH氏賞や萩原朔太郎賞など数々の受賞歴を持つほか、俳句の評論やラジオパーソナリティーの仕事にも力を注いだ。会場では、1979~90年に出演した「FMモーニング東京」の一部分が流され、参加者はあたたかく張りのある清水さんの声に耳を傾けた。同じ番組にアナウンサーとして出ていた田中美登里さんは「目の前の季節感に目配りしつつ、世界を見渡している。清水さんのラジオは俳句のようだった」と懐かしんだ。

 TOKYO FMでは3月25日午前6~7時、清水さんの追悼番組を放送する。=朝日新聞2023年2月22日掲載