昆虫図鑑は数あれど、あえて昆虫たちの顔面にフォーカスした図鑑は他にはないのでは?
昆虫写真の第一人者、海野和男さんが昆虫たちの顔面をド迫力のクローズアップで激写。ともすればグロテスクになりがちな昆虫たちの姿を愛情たっぷりに切り取っています。「改造レンズや工夫を凝らした機材で撮影した写真は、どれも昆虫がもっとも魅力的に見える姿や瞬間ばかりです」と文庫版の編集担当、磯部祥行さん。
文庫版で紹介されている53種のうち、磯部さんの“推しコン(昆虫)”はミツバチとカイコ。「肉眼ではわからないのですが、顔面写真で見ると小動物のモフモフ感と同じものを感じます」。たしかに、実物からはとても想像できないモフモフ感で、どちらも触りたくなる可愛さです。
各昆虫の解説ページには、顔面写真だけでなく、その生態をとらえた写真も掲載。さらに実物大のシルエットもあわせて載っているので、顔面と大きさとのギャップを楽しんでみるのも一興です。