1. HOME
  2. インタビュー
  3. アスリート燃え萌えマンガ
  4. オンリーワンの世界観にハマったッ! バレーボール・山内晶大さん(前編)

オンリーワンの世界観にハマったッ! バレーボール・山内晶大さん(前編)

文:熊坂麻美、写真:佐々木孝憲

荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」(集英社、既刊122巻)

 体育館の入り口から山内晶大さんがゆっくり歩いてくる。モデルのような小顔と細く長い手足の10頭身、身長は204cm。『ジョジョの奇妙な冒険』(作・荒木飛呂彦)のキャラクター、ジョナサン・ジョースターやジョセフ・ジョースター、空条承太郎の身長が195cmとされているから、彼らより頭ひとつ 大きいことになる。

 「意識したことはありませんけど、たしかにそうですね(笑)。僕はその3人の中ではジョナサンとジョセフが好きなんです。Part1とPart2の主人公です」

 『ジョジョの奇妙な冒険』は1987年に「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートした。イギリスの貴族の血を引くジョースター一族と、天敵ディオやその後継者たちが「宿命と因縁」を背負い、1世紀以上も戦いを繰り広げる壮大な物語だ。パートごとに主人公と舞台が替わり、現在は「ウルトラジャンプ」でPart8が進行している。

『ジョジョの奇妙な冒険』11巻 P91より ©荒木飛呂彦/集英社

 Part1~2では、呼吸法でエネルギーを作り出す秘術「波紋」を使った戦いが、Part3以降は、超能力をビジュアル化した「スタンド」を操る、スタンド使いの戦いが主軸に描かれる。波紋とスタンドは「ジョジョ」の代名詞的な存在。特に、時を止めたり、空間を削り取ったり、壊れたものを修復したり、多種多彩なスタンドの攻防は作品の最大の見所ともいえる。

 山内さんが「ジョジョ」を本格的に読み始めたのはわりと最近のこと。「ジャンプ」を愛読していた小学生の頃から作品のことは知ってはいたが、社会人になってから「ジョジョをちゃんと読もう!」と思い立ち、時間があるときに読み進めてきたそう。今ではPart8の最新刊まですべて自宅にそろえている。

 「絵のタッチが苦手な人もいるみたいですけど、それも含めて世界観が独特でハマりました。戦う系の漫画は多いけど、スタンドっていう概念はこれまでなかったし、登場人物たちのセリフやポーズ、擬音とかの表現もすごく癖があって、“ほかにはない”感じがジョジョの魅力ですね」

 特徴的なポージングの「ジョジョ立ち」を真似したり、キャラクターたちが口にする「やれやれだぜ」「だが断る」などのセリフを日常生活で使ってみたり、スタンド使いになった自分を想像したりするのは、ファンの楽しみらしい。ということは、山内さんも・・・・・・? 

 「ブロックする時に『オラッ!』って言ったり? そんなことしませんよ(笑)。でももし自分がスタンドを使えるなら、時間を止められる“ザ・ワールド”がいいですね。相手がスパイクを打ってくるタイミングで時を止めて、僕がそこに行って手を出せば絶対ブロックできますからね」

 好きなキャラクターというジョナサン・ジョースターとジョセフ・ジョースターが活躍するPart1と2には、スタンドは登場しない。そこがいいと、山内さんはいう。スタンドの特殊能力を応酬する派手なバトルより、勇気と知恵を武器にした“身ひとつ”の戦いに魅力を感じている。

 「ふたりとも波紋は使うけど、基本的には身ひとつです。ジョナサンは最初は波紋も使えなかったけど吸血鬼になったディオを倒したし、人の心を読むのが得意なジョセフは策を練って相手と駆け引きをしながら勝っていく。そういうのがすごく面白いし、僕は好きなんです」

 ジョナサンとジョセフは祖父と孫の関係。彼ら以外にも登場人物がパートをまたいで密接につながり、因縁が複雑に絡んだその人間ドラマにもグッとくるという。

 「たとえば、ジョセフとライバル的な存在のシーザーは、ジョナサンに波紋を教えたツェペリの孫なんですけど、自分の血筋に誇りを持ちジョセフに思いを託す最期のシーンは感動的でした。Part1と2はこういう友情だったり、登場人物が修行してだんだん強くなっていくところも描かれているので、より共感できるんです。Part3からは戦いがメインになっていくので、そういう意味でも初期のジョジョはまた違う面白さがあっておすすめです」

>後編「みんなに頼られるプレーヤーに」はこちらから