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三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』​のレーズンサンドを動画で味わう 

「口実」を食べる 三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』

 「あの小説をたべたい」は、好書好日編集部が小説に登場するごはんやおやつを料理し、食べることで、その物語のエッセンスを取り込み、小説の世界観を皆さんと共有する記録です。

 今回味わうのは、映画も話題の『ビブリア古書堂の事件手帖』。人気文芸ミステリーシリーズの第一作目です。

 鎌倉の片隅にひっそりとたたずむ古本屋「ビブリア古書堂」。店主・篠川栞子は若くて美人なのですが、極度の人見知りという、ちょっと残念な(?)美人。とはいえ、古書に関する知識と情熱は人一倍で、その類いまれなる知識と洞察力を生かして、古書にまつわる謎と秘密を解き明かしていきます。

「口実」を食べる

 祖母・絹子が遺した『漱石全集』の1冊に夏目漱石のサインがあるのを見つけた五浦大輔は、サインが本物かどうか調べてもらおうとビブリア古書堂へ。入院中の栞子がその真偽を鮮やかに鑑定しますが、入院先まで押しかけた迷惑を詫びに菓子折りを持っていくよう母親に命じられます。
 幼い頃に本好きの祖母の本棚をいじってひどく怒られたことから、本を長時間読むことができなくなった大輔。栞子からいろんな本の話をまた聞きたいという淡い期待を胸に、レーズンサンドとともに栞子のもとを再び訪れます。

半ば押しつけるようにレーズンサンドの箱を手渡した。

 今回作ってみたのは、大輔にとっては栞子に会いに行く「口実」ともいえるレーズンサンドです。

レーズンサンドは思ったよりもずっと美味しかった。 バターの香りと酸味のあるレーズンがよく合っている。 さっくりしたビスケットの歯触りもいい。

 ビスケットで挟むクリームは、甘すぎるのも違う気がしたので、まろやかさを出すためにヨーグルトを使ってみました。こうして出来上がったクリームが「思ったよりもずっと美味しかった」んです!バターたっぷりでサクサクのビスケットに、ほどよい甘さのクリームは相性抜群でした。