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「人権」とは、子どもにわかりやすく 「みんなたいせつ 世界人権宣言の絵本」

「みんなたいせつ 世界人権宣言の絵本」の構成・訳を担当した東菜奈さん

東菜奈さん、全30条意訳

 あなたが生まれながらにして持っている「人権」が、どのようなものか知って――。2018年に、国連の「世界人権宣言」採択から70年を迎えたのを機に、絵本作家の東菜奈さんが「みんなたいせつ 世界人権宣言の絵本」(岩崎書店)を出した。

 東さんは作家業の一方で、「あしなが育英会」(東京)の職員としても働く。活動の中で、宣言をまとめたエレノア・ルーズベルト元大統領夫人の子孫と出会い、「宣言を知らない子どもが多い。ぜひ広めてほしい」と背中を押されたのが出版のきっかけだった。

 東さんは、全30条の宣言を子どもが直感的に理解できるよう意訳。それぞれの条項には、紛争地や難民を撮り続けてきた写真家・渋谷敦志さんの写真を添えた。

 『人はだれでも、自由に意見をいったり、自由に表現したりする権利を持っています。だれにもじゃまされることなく、自由に考え、情報などをうけとったり、伝えたりすることができます』。意見、表現の自由について述べた19条は、東さんの思い入れが特に強い。「いじめなどでつらい思いをしている子にも、言いたいことを言ってもいい、苦しいことは拒否する権利がある、と伝えたい」

 同じページには、授業中に笑顔で挙手をするスリランカの女の子の写真を載せた。「この世にいなくてもいい人は、ひとりも存在しない」。そんな思いも込めた。(西村綾華)=朝日新聞2018年1月26日掲載