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「データで読み解く『生涯独身』社会」など、今週注目の新書5選(朝日新聞2019年9月21日掲載)

『データで読み解く「生涯独身」社会』

 「結婚したくないと考える若い男女が増えている」「専業主婦=子どもをたくさん産む」など、結婚や出産にまつわる「誤解」をデータで分析。50歳の男女未婚率の相違、親の過干渉と交際相手のいない若い未婚者の増加などデータを通して社会の課題をあぶりだす。
★天野馨南子著 宝島社新書・864円

『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』

 発達心理学と認知科学が専門の著者が赤ちゃんの言語獲得の過程に着眼。なぜ1歳後半から「爆発的な勢い」で単語を覚え始めるかなど、データをもとに分析。「ことば」が自己と他者世界をつなぐ変化を概観する。早期バイリンガル教育についても事例や知見を紹介。
★針生悦子著 中公新書ラクレ・886円

『自己検証・危険地報道』

 フリージャーナリストの著者の安田氏がシリアで拘束された3年4カ月間。「自己責任論」が起き、メディアも虚偽情報に振り回された。危険地報道を巡り、安田氏らジャーナリストたちの座談会も収録、課題や報道の役割を自己検証した。
★安田純平・危険地報道を考えるジャーナリストの会著 集英社新書・929円

『愛国という名の亡国』

 在日コリアン、移民、沖縄基地問題、生活保護受給者……「愛国」の名のもとに、「異質」と決めつけて排除する差別や排他主義の怖さを描く。「愛国」の現場をルポした著者が雑誌などに発表した原稿を再編集。「差別や偏見を煽(あお)る空気は、さらに濃度を高めている」と書く。
★安田浩一著 河出新書・950円

『キリスト教と日本人』

 1549年にザビエルが来日し、キリスト教が伝来、江戸時代の禁教を経て、明治期に復活。終戦後は憲法で「信教の自由」が保障されたが、長らく日本のキリスト教人口は総人口の1%程度にとどまっているという。なぜ、日本でキリスト教徒が増えないのか、宗教とは何かを問う。
★石川明人著 ちくま新書・972円