「競争戦略」「ブルー・オーシャン戦略」「ティール組織」など、ビジネスシーンでよく耳にする戦略に関する専門用語。なんとなくは知っているけど、うまく説明できないという人もいるのではないでしょうか。そんな戦略入門者におすすめなのが「3000年の叡智を学べる 戦略図鑑」です。
著者でビジネス戦略コンサルタントの鈴木博毅さんが「戦略とは追いかける指標」だと定義したうえで、世界的に知られている38の戦略をピックアップ。戦略家の名前や戦略書のタイトルなどのキーワードを切り口に紹介しています。各戦略は要点を3つに絞って図やイラストを交えてわかりやすく解説されているので、初心者でも簡単に概要を理解できるのが心強いところ。本編や巻末には関連書籍や参考文献も掲載されており、戦略書のブックガイドとしても役立ちそうです。
気になる戦略やキーワードから読むのもアリですが、巻頭の「戦略史MAP」を眺めながら古代から現代まで順を追って読んでいくと戦略の歴史と進化を感じられます。ナポレオンの時代以降、後世に残る戦略がたくさん生まれた背景には技術革新があるというのも面白いところです。
著者によれば、戦略はビジネスや戦場だけでなく、人生においても助けになるとのこと。未来を見据えた人生戦略を練るためにも、本書を通じて戦略思考を育んでみてはいかがでしょうか。