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MOE絵本屋さん大賞新人賞「むれ」ひろたあきらさんインタビュー みんなと違う方向でもいいんだよ

読み聞かせをするひろたあきらさん=東京都千代田区のブックハウスカフェ

 全国の児童書担当の書店員が選ぶ「MOE絵本屋さん大賞2019」で、絵本「むれ」(KADOKAWA)が新人賞に選ばれた。作者は、お笑い芸人のひろたあきらさん。多様性を肯定するような物語は、「むれ」から飛び出し続けてきた、ひろたさん自身とも重なる作品だ。

 「ひつじの むれです。いっぴきだけ けが ありません。」

 「むれ」は、毛のない羊や、首の短いキリンなど、さまざまな群れの中にいる違う存在を探して見つける絵本。ひろたさんは作り進めるうちに、群れと違う方向に歩くアリが、自分と一緒だと気がついたという。

 愛知県の工業高校出身。周囲が自動車関連の会社に就職する中、1人だけデザインの専門学校に進み、専門学校を卒業する際も、他の生徒たちのようにデザイン事務所や広告会社に行かず、芸人になることを決めた。

 1人でできるネタを作ろうと考えていたときに、長新太さんの絵本「ゴムあたまポンたろう」に出会ったことをきっかけに、絵本にはまったという。

 自らの絵本を通じて「子どもたちにも、『みんなと違っても、好きなことがあったらそっちにいってもいいんだよ』ってうっすら伝わればいいかな」(矢田萌)=朝日新聞2020年2月29日掲載

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