ステイホームが続く中、自宅で料理をする機会がグンと増えました。朝ごはんを食べながら「お昼は何にしよう」、お昼を食べながら「夕飯どうしよう」という日々……。正直、メニューを考えるのがしんどくなる日もあります。
そんな中、見つけたのが「おやさい妖精とまなぶ野菜の知識図鑑」です。「おやさい妖精」とは、イラストレーターのぽん吉さんが野菜と動物を掛け合わせて生み出したキャラクター。野菜が苦手な子どもたちに野菜を少しでも好きになって食べてもらいたいとの思いから、Twitterにイラストをアップし始めたといいます。本書は、そんなおやさい妖精たち49種のかわいいイラストに、各野菜の特徴や旬、栄養成分、産地などの情報がプラスされ、癒しと学びが詰まった一冊になっています。おやさい妖精たちのダジャレの効いたネーミングも声に出したくなるものばかり。
個人的にお気に入りなのが「チュンギク(春菊)」。丸みを帯びたフォルムのかわいらしさとは裏腹に、キリッとした眼差しが子どものころは苦手だった独特な香りと苦味を彷彿とさせます。いまでは好きな冬野菜の一つでもある春菊ですが、食用にしているのは日本や中国など東アジアの国々で、欧米では主に観賞用として親しまれているとは初耳でした。
ぽん吉さんのTwitterをのぞいてみると、おやさい妖精のおかげで子どもの食わず嫌いが少なくなったという声も届いていて、ほっこりします。大人も「今日はブロッコリスのしっぽをトリミングしよう」なんて妄想したら、食材を選ぶのも料理をするのも楽しくなりそうです。