「好書好日」2023年に読まれた記事 トップ10で振り返る話題の本

7月に公開された宮崎駿監督の10年ぶりとなる新作長編アニメ映画。縁あって宮崎監督と面会した筆者が当時の秘話を紹介しつつ、タイトルのもととなった吉野源三郎の同名の児童文学との関連を探るコラム。映画が大ヒットし、知られざる背景をつづった記事も読まれました。
公募文学新人賞の受賞者に、小説家になりたいライターの清繭子さんが会いに行く連載。5月の連載第1回で取り上げた市川沙央さんのインタビューは、記事公開されるや否や話題沸騰となりましたが、7月には登竜門である芥川賞を受賞。一躍「時の人」となりました。
連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」をまとめ読み
NHKの朝の連続テレビ小説「らんまん」が始まるのを前に、日本の植物分類学の父と呼ばれた牧野富太郎の生涯を小説『ボタニカ』で描いた朝井まかてさんにインタビューした記事。「らんまん」の背景紹介として、放映中ずっと参照され続ける息の長い記事となりました。
ホラーライターの朝宮運河さんが月2回連載している「朝宮運河のホラーワールド渉猟」。背筋さんのデビュー作となる話題の新刊『近畿地方のある場所について』を取り上げた書評に注目が集まりました。
読書好きで知られる俳優の中江有里さんが、日々のできごとや過去の思い出を、1冊の本とともにふり返る連載エッセイ。夏に緊急入院した中江さんが、病床で阪神タイガースの試合の行方に思いをはせる回が、タイガースの快進撃と相まって話題となりました。
連載「中江有里の『開け!本の扉。ときどき野球も』」をまとめ読み
2023年3月まで朝日新聞の「文芸時評」の筆者を務めた鴻巣さんが、筆者交代を機に好書好日で新たな文芸評論の連載をスタート。初回は刊行されたばかりの村上春樹さんの新作の書評が注目を集めました。
「ファイナルファンタジーXVI」(FF16)のプロデューサーでもあるゲームデザイナーの吉田直樹さんは、プレイヤーを驚かせたいという気持ちの原点に綾辻行人さんの作品があると言います。綾辻さんも大のゲーム好き。ジャンルの枠を超えた初対談の採録が人気を集めました。
2023年10月に公開された映画「月」。相模原市で起きた障害者殺傷事件に着想を得て、2018年に発表された辺見庸さんの小説『月』を原作としています。オダギリジョーさんと石井裕也監督のインタビューと合わせて、5年前の辺見さんの著者インタビューが反響を呼びました。
絵本情報サイト「絵本ナビ」が選んだ人気絵本「プラチナブック」。2023年7月認定の上位30作品を紹介する記事。『ぐりとぐら』『こんとあき』など、長く読み継がれている定番の絵本から比較的新しい作品までを網羅しています。
K-POPなどの「韓流」カルチャーをラジオDJやイベント司会などを通じて20年以上にわたり日本に紹介してきた古家正亨さん。自らの半生を振り返った著書の出版を機に、次の世代に託す願いを語ったインタビューの後編が読まれました。
ポッドキャスト「好書好日 本好きの昼休み」でも、ランキングや読まれた背景の解説、担当編集者や筆者の感想などをご紹介しています。