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「好書好日」2024年に読まれた記事 トップ10で振り返る話題の本

1. 芥川賞・朝比奈秋さん 小説病に憑りつかれ、勤務医を辞め無職に。「作家にはならせてくれよ」

 小説家志望のライター・清繭子さんが、文芸作品の公募新人賞受賞者に歯噛みしながら突撃取材する連載。『サンショウウオの四十九日』(新潮社)で芥川賞を受賞した朝比奈秋さんに、医師を辞めて作家になるまでを聞いたインタビューが、好書好日で今年いちばん読まれた記事になりました。

■連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」その他の人気記事

2. はせがわゆうじさんの絵本「もうじきたべられるぼく」 正解のない「命と食」を考える起点に

 もうすぐ屠殺されることがわかっているかわいい子牛が、食べられる前に故郷の母にひと目会おうと帰省する物語を描いた絵本。2023年のインタビュー記事ですが、2024年に入ってからウェブなどで大きな話題になりました。

3. 「かがくいひろしの世界展」開幕 4年で16作! 日本中の子どもたちに笑顔を届けた絵本作家の創作に迫る

 50歳での遅咲きの作家デビューから病で急逝するまでの4年間に「だるまさん」シリーズなど16作品を生み出した絵本作家かがくいひろしさん(1955~2009年)。没後初となる大回顧展が関東地方で開催されたのを機に、その生涯や展示内容を紹介しました。

4. 令和の時代の〈村ホラー〉を楽しむ3冊 横溝正史的世界を鮮やかに転換

 連載「朝宮運河のホラーワールド渉猟」は2024年も大人気。アニメ映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の大ヒットで、あらためて注目された〈村ホラー〉。閉鎖的な人間関係や、おどろおどろしい風習が残る怖い村の物語は、今の時代も人の心を引きつけています。

■連載「朝宮運河のホラーワールド渉猟」その他の人気記事

5. 金原ひとみさん「ナチュラルボーンチキン」インタビュー 停滞する40代を揺さぶる「世界がそこだけだと思うなよ」

 金原ひとみさん最新作「ナチュラルボーンチキン」(河出書房新社)は、ルーティンを愛する45歳事務職の浜野さんが、ホストクラブに熱中しスケボーで出勤する20代編集者の平木さんと出会い、本当の自分を見つけていく物語。中年版『君たちはどう生きるか』だと語る金原さんに聞きました。

6. 星野源さん「いのちの車窓から 2」7年半ぶりエッセイ集 「逃げ恥」後に深まった孤独、至った結論は

 音楽家、俳優、文筆家の星野源さんが、エッセー集「いのちの車窓から 2」(KADOKAWA)を出版。2017年からの7年間に起きた身の回りの出来事や、自身の心の機微をつづっています。様々な表現で、お茶の間を楽しませているポップスターが抱える孤独や死生観についてインタビューしました。

7. 中原中也の英訳、アメリカの研究者が挑む 「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」どう訳す?

 アメリカの詩人・日本文学研究者で、中原中也(1907~37)の詩の英訳に取り組むジェフリー・アングルスさんのインタビュー。「耳を澄まして、できるだけ中也の声に近づきたい」」と語るインタビューが人気を集めました。

8. パッとしないが、実はすごいヤツ。令和の会社員像は 鍋倉夫「路傍のフジイ」

 新旧のマンガの意外なつながりをひもとく連載コラム「マンガ今昔物語」。40代独身の非正規社員・藤井の生き方を描いた『路傍のフジイ』を、『総務部総務課山口六平太』と比較して、その人物像が支持される理由を分析した回が注目を集めました。

■連載「マンガ今昔物語」その他の記事

9. 第171回芥川賞・直木賞、選考委員が語る講評 「真っ二つに分かれ」直木賞受賞を逃した作品とは?

 7月に決まった第171回芥川賞・直木賞の受賞作。直木賞は選考委員の議論が長時間に及びました。両賞の受賞作と、惜しくも受賞を逃した作品について、選考委員の講評から振り返った記事が人気でした。

10. 「生きのびるための事務」坂口恭平さん・道草晴子さんインタビュー「破天荒でいるために、徹底的な『事務』がある」

 建築家、作家、アーティスト……。様々な肩書きと生きる坂口恭平さんが綴った『生きのびるための事務』が、好きなことで生きていきたい人のバイブルとして話題に。漫画家の道草晴子さんによって漫画化され7万部を超えるベストセラーとなりました。「事務」について書いた理由や、漫画化の背景と創作秘話をふたりに聞きました。

音声でもランキングをご紹介

 ポッドキャスト「好書好日 本好きの昼休み」でも、読まれた記事や売れ筋本のランキングや人気の背景、担当編集者の感想などを紹介しています。