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食の探求も求道の一つ

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた 著者:高野秀行 出版社:文藝春秋 ジャンル:食・料理

価格:1620円
ISBN: 9784163909196
発売⽇: 2018/10/25
サイズ: 19cm/311p

ヒキガエルジュース、ラクダ丼、水牛の脊髄炒め、サルの燻製脳味噌、アマゾンの口嚙み酒、胎盤餃子…。辺境探検家が、今まで食べた世界各地の珍奇な食品や料理について綴る。『週刊文…

評者:出口治明 / 朝⽇新聞掲載:2019年01月12日

辺境メシ ヤバそうだから食べてみた [著]高野秀行

 僕は旅が大好きで、旅行先では地元のご飯を何でも食べてきた。蛇やタヌキ、鹿のペニスやラクダの蹄を食べたこともある。でも本書を読むと、僕が食べてきたものはごく当たり前の食事でしかなかったことが良くわかる。本書は超弩級の食の冒険譚である。
 どのくらいすごいか。カンボジアの体長10センチもある巨大グモの素揚げ、世界で最も臭いと思われる韓国のアンモニア・スパークリング・エイ料理「ホンオ」、ペルー・アンデスのヒキガエルジュース、これらはまだまだ序の口だ。幕内の取組は本書をじっくりと読んで堪能してほしい。
 もちろんゲテモノばかりではない。著者がこれまで食べた中で最高峰の魚料理、アマゾンの巨大魚ピラルクの漁師飯や、スプーンに7、8個がのるトルコの極小餃子など美味もあふれている。実は著者は胃腸が弱くてよく腹を壊して寝込んでいるとか。食の探求もまた求道の一つなのだ。