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パパッとアレンジ、そのまま出しても大丈夫! 作りおきの達人・松本有美さん『ゆーママの暮らしをラクにするおかずの素』

 数年前に大ブームになった「作りおき」は、今ではすっかり一般家庭に定着しています。私も息子3人と両親の7人暮らしなので、常備菜は日々の食卓に欠かせません。今まで出演したテレビの料理番組や雑誌の企画でも、作りおきのレシピをたくさん紹介してきました。

 ただ、一度つくったものは、なくなるまで何日も食べ続けることになります。同じものばかりだとやっぱり飽きてくるんですよね。家族からも、「またこれ?」と残念な反応が返ってくるとガッカリしてしまいます。

 そこで、新刊の『ゆーママの暮らしをラクにするおかずの素』では、肉、魚、野菜の下処理をした作りおきの「おかずの素」を紹介しました。その素さえあれば、他の具材と和えたり炒めたりして違うおかずにパパッとアレンジできるのです。

豚肩ロースの塩昆布ナムルの素

 たとえば、豚肩ロースの薄切り肉は、茹でて塩昆布と混ぜた「豚肩ロースの塩昆布ナムル」の素を作ります。そして温かいものが食べたいときは、水菜や豆腐と炊いた「豚肉のうま塩湯豆腐」に。さっぱりしたものがほしいときは、きゅうりと和えて「豚肉ときゅうりのわさび冷しゃぶ」に。子どもには、炒り卵とマヨネーズで和えた「炒り卵と豚肉のマヨあえ」にアレンジすると喜びます。

 豚バラの薄切り肉も、「豚バラと玉ねぎのニンニク炒め」の素を作っておけば、「なすのポークカレー」、「豚肉とミニトマトのガーリックバター炒め」、「焼きじゃがと豚肉の粉チーズあえ」などに変身します。
 ちょっと意外性のあるアレンジ料理もあるので、いつもの味つけとは違う料理を楽しみたい方にもおすすめです。

豚肉ときゅうりのわさび冷しゃぶ

 素になるおかずは、少し濃い味つけにしているので、食べ盛りのお子さんにはそのままアレンジするとご飯が進みます。逆にあっさり味がお好みの方には、薄味にアレンジもできるので、家族の嗜好が異なる場合もすぐに作り分けできます。

 食が細いご高齢の方は、食材を使い切れずに腐らせてしまうこともあるといいます。おかずの素は、冷凍保存できるものが多いので、本に表記した冷凍保存日数をぜひ参考にしてください。

 私の家族で一番味にうるさいのは、両親でも夫でもなくなぜか高校生の長男です。「末恐ろしい……」と思いますが、彼のおかげで料理の腕が鍛えられたので感謝している面もありますね(笑)。

 料理は毎日のことなので、楽しく簡単に作れたほうが気持ちもラクになります。どうしても疲れて何もできないときは、おかずの素をそのまま出しても大丈夫! この一冊でみなさんの料理のレパートリーが増えると嬉しいです。