【インタビューはこちら】
藤井恵さん「おいしいレシピができたから」インタビュー 作り続ければ増えていく「家庭料理」という家族の物語
“世界一”の藤井家の餃子
材料(16個分)
・キャベツ(または白菜) 150g
・塩 小さじ1/2
・豚ひき肉 150g
・餃子の皮 16枚
・サラダ油 小さじ1
・ごま油 小さじ1/2
【A】
・おろししょうが 1かけ分
・酒 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1
・片栗粉 大さじ1
・サラダ油 大さじ1/2
・ごま油 大さじ1/2
作り方
1. キャベツをみじん切りにし、塩をふってしんなりさせ、手で水気をしぼる。
2. ひき肉に【A】を順に加え、そのつどよく混ぜる。1を加えてさらに混ぜて16等分にする。
3. 餃子の皮の縁に水をぐるりと塗ってから2をのせ、ひだを寄せながら包む。
4. フライパンにサラダ油を熱し、3を並べる。薄く焼き色がついたら水カップ1(分量外)を入れてふたをして、強めの中火で7〜8分蒸し焼きにする。
5. ピチピチと音がしてきたらごま油を回し入れて、こんがり焼き色をつけ、器に盛る。
出典:『藤井恵 おいしいレシピができたから』(主婦の友社)
藤井恵さんひとこと
餃子は極貧時代に、週に1回は必ずというくらい作りました。その当時、家賃も払えなくて実家に居候していて、母も餃子が好きだったんですよね。「餃子がうまく作れない。肉がカチカチになっちゃう」と母から言われたのもあって、具材をキャベツにしたり白菜にしたり、さらにそれらを茹でてみたり炒めてみたりと、とにかく時間はいっぱいあったので、安い素材でいろいろ試しましたね。
餃子は奥が深いんです。藤井家の餃子レシピもポイントはいくつかあります。まず、キャベツや白菜のみじん切りは細かすぎず、大きすぎずにすること。5ミリ程度がちょうどいい感じです。そして、みじん切りにしたキャベツや白菜に塩を振って水を絞る際、思いっきり絞らないということ。ギュッと絞りすぎてしまうと、パサついてしまいます。それから、ひき肉には調味料を1種類ずつ入れて、その都度混ぜるということ。赤身でなく、ある程度脂身のあるひき肉の方がジューシーになります。タネにサラダ油とごま油を入れるのもジューシーに仕上げるポイントです。
家で作る餃子って、やっぱりその家の家庭料理なんですよ。その家の人たちが好きな味にできるから、どんな家でも「うちの餃子が世界一」ってなるんだと思います。以前テレビで、東京で一人暮らしする娘さんのところに好物の餃子を両親が作りに行くという企画を見たんです。娘さんが「やっぱりうちの餃子は最高だね」と言っていて、ずっと食べ続けてきたものがその人の家の味になるんだなと思いました。私の餃子も何度も繰り返し作ってきたからこそ、みんな喜んで食べてくれたし、娘たちはどんなに大きくなっても「また食べたい」と言ってくれるんだと思いますね。
(構成:岩本恵美)
【好書好日の記事から】
山本ゆりさん 「おしゃべりな人見知り」インタビュー 細部まで無駄を詰め込んだヘンで笑える料理の読みもの
コウケンテツさん「本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ」インタビュー 簡単レシピの時代、男性料理家の使命とは