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お雑煮研究家・粕谷浩子さんインタビュー 多様さは地域や家族の来歴から
素朴な小豆の風味を味わう
材料(2人分)
・丸餅 2個
・ゆで小豆(無糖) 100g
・するめ、昆布(だしに使ったもの) 各2切れ
・ちくわ(輪切り) 4枚
・かまぼこ(薄切り) 2枚
・かつお菜(または小松菜) 1枚
・するめ昆布だし(★下記参照) 300ml
・うす口しょうゆ 大さじ1
★【事前準備】するめ昆布だしのとり方
鍋にするめ1/2枚、昆布15×15cm、水600mlを入れ、一晩おく。火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出し、火を弱めてひと煮立ちしたらこす。
作り方
- かつお菜は塩ゆでし(※)、水けを絞り、食べやすい長さに切る。
※かつお菜の下ゆで方法
かつお菜は根本の部分を切り、洗う。鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩大さじ2/3くらいを入れる。茎の部分を3分ほどゆで、葉全体を湯につけて1分ほどゆでる。冷水にとり、軽く絞る。 - 鍋にだし、ゆで小豆を入れて中火で温め、しょうゆで調味する。
- 餅は別の鍋でやわらかくなるまでゆでる。
- ❷、❸をお椀に盛り、かまぼこ、ちくわ、❶、するめ、昆布をのせる。
出典:『地元に行って、作って、食べた 日本全国お雑煮レシピ』(池田書店)
粕谷浩子さんひとこと
この「甘くない小豆雑煮」は、福岡県久留米市の北野エリアや太刀洗町の一部で食べられているものです。味は、するめ昆布だしを使ったしょうゆ味で、全く甘くありません。
小豆の素朴な風味が味わえるお雑煮で、お豆さんな感じなんですよ。何度も食べていて「甘くない」と頭では分かっているんですけど、ぜんざい風の見た目に惑わされて、毎回食べるたびに驚いてしまいます。作る際のポイントは、必ず無糖のゆで小豆を使うことですかね。甘い小豆を使ったら、ぜんざいになって全く別物になってしまいますから(笑)。
「甘くない小豆雑煮」が食べられている地域に近い場所でも、例えば朝倉市では蒸し雑煮、そのお隣のうきは市では納豆雑煮と、全然違うところがお雑煮の面白さでもあると思いますね。(構成:岩本恵美)