「芸術は爆発だ」とは、あまりにも有名な岡本太郎の言葉です。
「爆発」に込めた意味は、「宇宙に向かって無条件にパーッと開くこと」、「いのちのほんとうの在り方だ」と綴(つづ)る本書は、1993年に初版が刊行された人生論です。楽な道を選ぼうとする己は殺せ、いのちを賭けて運命と対決するのだと、安穏と生きる読者を叱咤激励する言葉が続きます。
18歳でパリに渡った著者自身の生き方が己との闘いであり、生命力と情熱のありったけを爆発させてきました。そうして得られた歓喜は、富や名声はもとより、創造性をも超えた人間本来の生命力の噴出であるといいます。
満ち足りた生とはどういうことか。いま読んでも心に響く答えが本書の中にあります。
定価740円+税 青春出版社 03・3203・5121