「あの小説をたべたい」は、小説に登場するごはんやおやつを再現してみる動画コンテンツ。「どんな味だろう?」「こんな料理かな?」と想像をふくらませて、好書好日流のレシピで紹介します。“読む”だけでなく、ぜひ“作って食べて”物語の世界を味わってみてください。読んでから食べるか、食べてから読むかは、あなた次第です!
好書好日流「アップルパイ」の作り方
<材料(6人分:20cmのパイ皿 1台)>
《パイ生地》
- 薄力粉 200g
- バター 100g
- 砂糖 30g
- 水 70ml
《フィリング》
- リンゴ(紅玉など加熱調理向きのリンゴ) 中4個(500g)
- グラニュー糖 50g
- レモン 1/2個分(大さじ1)
- 片栗粉 大さじ2
- シナモン 小さじ1/2
《カスタードソース》
- 牛乳 200ml
- 卵黄 2個
- グラニュー糖 30g
- バニラペースト(またはバニラオイル) 小さじ1/2
【事前準備】
・バターは1cm角に切り、冷蔵庫で冷やす。
・薄力粉は冷蔵庫で冷やす。
<作り方>
- 《パイ生地》を作る。
ボウルに薄力粉とバターを入れ、スケッパーでバターを切るように粉と混ぜる。
大きなバターの塊がなくなったら、手ですり合わせるようにバターをつぶし、さらさらになるまで混ぜる。
砂糖を加えてひと混ぜし、水を加えてひとかたまりにしたら、冷蔵庫で30分間休ませる。 - 《フィリング》を作る。
リンゴは芯を取って、1cm厚のいちょう切りに。
ボウルにリンゴ、グラニュー糖、レモン汁を入れて混ぜ合わせ、15分置き、出た水分は捨てる。
片栗粉とシナモンを加えて、混ぜ合わせる。 - 《生地》を成形する。
パイ生地を3:2に分け、打ち粉をした板の上で、大きい方の生地を麺棒でパイ皿よりも大きめに丸く伸ばす。
パイ皿に伸ばした生地を敷き、フィリングを加えて平らにならし、縁の生地に水を塗る。
少ない方の生地を麺棒でパイ皿と同じサイズに伸ばし、上にのせる。
余った生地を包丁で切り落とし、縁を指で模様をつけるように押して、しっかりと接着させる。 - 《パイ》を焼く。
パイの中央に十字の切り込みを入れ、軽く広げる。
200度のオーブンで45分焼き、焼き上がったら型のまま冷ます(20分ほど置いて、リンゴの果汁を落ち着かせるとよい)。 - 《カスタードソース》を作る。
牛乳を小鍋に入れ、小さな気泡が立つ程度まで温める。
ボウルに卵黄、グラニュー糖、バニラペーストを入れ、よく混ぜ合わせる。
ホイッパーで混ぜながら、温めた牛乳を少しずつ加える。
ボウルの中身を小鍋に移して弱火にかけ、なめらかなとろみがつくまで混ぜながら温める。 - アップルパイの中央の穴からカスタードソースを流し入れ、パイを傾けながら全体に流す。
適当な大きさに切って皿に移し、こぼれたカスタードソースをかける。
矢崎存美『ぶたぶたと秘密のアップルパイ』ってどんな作品?
ある日、会員制の喫茶店への特別招待券を手に入れたイラストレーターの森泉風子。その店では誰にも話せない“秘密”を店員に話さなくてはならないといいます。そこで風子を待っていたのは、見た目はぶたのぬいぐるみ、中身は中年男性の「山崎ぶたぶた」という店員で……。
人には言えない悩みや不安を抱える客たちが、ぶたぶたに背中をそっと押され、新たな一歩を踏み出していく物語です。
ぶたぶた特製の「アップルパイ」は、ぶたぶたが働く喫茶店のオーナーが中学生の頃に夢で見たアップルパイを再現したもの。会員制である三号店のみのメニューで要予約という、まさに秘密のアップルパイです。甘酸っぱいリンゴとさらりとしたカスタードソース、さっくり軽めのパイ生地で、ぺろりといけちゃいます。
<好書好日の記事から>
・【食いしんぼん】#01 夢に出てきたアップルパイ 矢崎存美さん「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」
・【食いしんぼん】食べ物描写にはほとばしる感情が大切 矢崎存美さん×友井羊さん「ぶたぶたは美味しい!」トークイベント