ヨハンナ・シャイブレの絵本『そして これからも ずっと』(諸岡愉子葉訳、綴月〈つづき〉舎・2750円)は、柔らかな絵で壮大な時や生命を表現する=写真。始まりは何十億年も前の地球誕生。読み進めると見開きのページが次第に小さくなり、「いま」が最小に。その後は一転、明日、ひと月後、10年後と、前途洋々の未来が広がり、ページは大きくなっていく。
編集担当の藤田貴子さんはパリ在住。2024年の絵本見本市で、開いた状態で展示されたこの本に目を奪われた。「カラフルな地層のようなつくりで、単なる仕掛け絵本ではない」。藤田さんは今年、この本の刊行を機に、東京在住の友人と2人で綴月舎を立ち上げた。印刷や製本をスウェーデンの出版社が担う国際共同出版の仕組みに乗る一方、クラウドファンディングにも取り組み、52万円が寄せられた。
作者は様々な表現を模索するスイスのアーティスト。藤田さんは次作も日本で出版する準備を進めている。(伊藤宏樹)=朝日新聞2026年9月5日掲載