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第165回芥川賞・直木賞の候補10作が決定 澤田瞳子さん5回目のノミネート

 第165回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が発表されました。選考会は7月14日、東京・築地の「新喜楽」で開かれます。

 芥川賞は3人が初めて候補になりました。石沢麻依さんは群像新人文学賞を受けたデビュー作が候補になり、くどうれいんさんは短歌や俳句、エッセーで活躍。高瀬隼子さんは2019年にすばる文学賞を受賞しています。千葉雅也さんは哲学者で、李琴峰さんは台湾大学卒業後に来日し、日本語で小説を発表しています。いずれも2回目の候補入りです。

 直木賞は歴史・時代小説から澤田瞳子さんと砂原浩太朗さんが候補になりました。澤田さんは5回目のノミネートで、砂原さんは初めて。時代や社会と向き合う骨太の犯罪小説では、呉勝浩さんが『スワン』に続き2回目、佐藤究さんが初めて候補入りしました。一穂ミチさんはBLをテーマにした作品を多数発表し、今回が初候補です。

◇候補作は次の通りです。(敬称略、50音順)

【芥川賞】石沢麻依「貝に続く場所にて」(群像6月号)▼くどうれいん「氷柱の声」(群像4月号)▼高瀬隼子「水たまりで息をする」(すばる3月号)▼千葉雅也「オーバーヒート」(新潮6月号)▼李琴峰「彼岸花が咲く島」(文学界3月号)

【直木賞】一穂ミチ『スモールワールズ』(講談社)▼呉勝浩『おれたちの歌をうたえ』(文芸春秋)▼佐藤究『テスカトリポカ』(KADOKAWA)▼澤田瞳子『星落ちて、なお』(文芸春秋)▼砂原浩太朗『高瀬庄左衛門御留書』(講談社)

「好書好日」掲載の記事から

千葉雅也さんの初小説「デッドライン」のインタビューはこちら

>李琴峰さん「星月夜」のインタビューはこちら

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>佐藤究さん「テスカトリポカ」のインタビューはこちら

澤田瞳子さんの連載「カバンの隅には」はこちら

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